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=藤中将実方=
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「歌枕見てまいれ!」と都からみちのくへ左遷?させられた中将藤原実方。
無念にもみちのくの地で命を落としてしまいます。
そんな中将藤原実方の墓を探す芭蕉さんたち。
西行も行っているので見たかったのに・・・。
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=笠嶋=
「鐙摺白石の城を過、笠嶋の郡に入れば、藤中将実方の塚はいづくのほどならんと人にとへば、是より遥右に見ゆる山際の里をみのわ笠嶋と云。道祖神の社、かた見の薄今にありと教ゆ。此比の五月雨に道いとあしく、身つかれ侍れば、よそながら眺やりて過るに、蓑輪笠嶋も五月雨の折にふれたりと、
” 笠嶋はいづこさ月のぬかり道 ”
岩沼に宿る。」
白石城を過ぎ笠島に入った芭蕉さんは藤中将実方の墓を探します。しかしそこまではかなり遠く、折からの雨で道もぬかるみ、また体調も万全ではなかったので断念。
”笠島はどの辺だろう、残念だけれどこのぬかり道ではいけそうにない”
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と遠くから眺めただけでした。 |
藤原実方の墓 |
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中将藤原実方の墓の入り口に、芭蕉さんの句碑(笠嶋はいづこさ月のぬかり道 )がありました。
この句碑の脇の道の先のうっそうとした林の中にひっそりと墓はあります。
盛り土され、柵で囲っただけの質素なお墓です。 |
芭蕉句碑 |
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実際にこの地に行ってみると今でも雨が降ればぬかるみで足元が悪くなりそうな田んぼに囲まれた所でした。
また私が訪れたときも、今にも雨が降り出しそうな天気で、
「此比の五月雨に道いとあしく」
のくだりがなんとなく目に浮かんできました。
そんなシチュレーションが重なり、よけいにこの笠島の段は芭蕉さんたちの情景が目に見えてくるようでした。
曾良さんの手記でも、知らない間に通り過ぎてしまったように書かれています。
中将藤原実方
中古三十六歌仙の一人で長徳元年(995年)、宮中で遺恨のあった藤原行成とのいざこざを一条天皇にとがめられ「歌枕をみて参れ!」陸奥守として左遷されてしまったようです。
各地の歌枕を訪ね歩き、出羽国阿古耶の松の帰途、笠島道祖神の前で、里人の制止を聞かず下馬しなかったため、落馬して長徳4年(998年)帰らぬ人となりました。
鞍掛石
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実方の墓のすぐそばにありました。
この石の由来は二つあるそうで、藤原実方がみちのくに赴任し、この地に訪れたとき馬の鞍を掛けた
というもの。
もう一つは八幡太郎義家(源義家)が蝦夷征伐に訪れたとき馬の鞍を掛けたというものです。
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岩沼に泊まるとなっていますが実は、芭蕉さんは下紐の関から馬牛沼、鐙摺坂(あぶみずりざか)の難所を下り、甲胃堂(斎川)を観た後、元禄2年(1689年)5月3日の夜、白石に一泊したと曾良さんの日記には記されています。
笠島の前に次の段の武隈の松のに立ち寄るのがスムーズな道順です。
また何らかの思惑で順番をかえ段を前後させて書いているようです。 |
馬牛沼
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蝦夷征伐に馬を進めてきた征夷大将軍・坂上田村麻呂がこの地方にはこびる悪路王や青頭、赤頭等の悪者を退治した際に沼に落ちて死んだ田村将軍の馬にちなんで名前が付けられました。 |
夕日に映える馬牛沼(上)
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馬牛沼にも白鳥が飛来してきてました。エサを目当てによってきます。(左)
白石の斎川あたりが日本橋から300キロ地点です。(右) |
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鐙摺坂(あぶみずりざか)
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平泉に向かう源義経一行が、馬の鐙を摺って通ったといわれているほど岩がせせり出ていて狭い道だったようです。
今では車が行き来できる程度の道幅です。
4号バイパスを仙台方向へ向かい、馬牛沼を越えた先の道をに右に入ってすぐのところです。
写真のカーブを曲がるとすぐに甲冑堂のある田村神社です。
※甲冑堂は当サイトのコチラで取り上げています。 |
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白石城
白石城は白石市の中心部にある益岡公園にあった平山城で、中世期末期頃、地元の土豪白石氏の居城でしたが、その後仙台城の支城として伊達家の重臣片倉氏が代々居城ししていました。
春になると城内狭しと咲き誇る桜は見事です。 |
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咲き乱れる桜と白石城 |
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