福島県飯坂

東北一人暮らし   

                 =奥の細道追っかけ記=
”飯坂鯖湖湯”

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=飯坂界隈を歩く=

 福島県の飯坂温泉は日本武尊(やまとたけるのみこと)の発見と伝えられ、
歴史は古く開湯は二千年前といわれます。もちろん芭蕉さんもこの飯坂温泉につかりました。
そして福島から伊達領(宮城)に入っていきます。



    =そして飯坂温泉に泊まる

飯坂温泉は福島市のはずれにある福島県はおろか東北一を誇る温泉郷。
「奥の細道」の中では「飯坂」ではなく「飯塚」と記されています。これは昔「飯塚」と呼ばれていたこともあったようですが、それを引用しているのかどうかは定かではないようです。

 「其夜飯塚にとまる。温泉あれば、湯に入て宿をかるに、土坐に筵を敷て、あやしき貧家也。灯もなければ、ゐろりの火かげに寝所をまうけて臥す。

夜に入て、雷鳴雨しきりに降て、臥る上よりもり、蚤・蚊にせゝられて眠らず 。持病さへおこりて、消入計になん。短夜の空もやうやう明れば、又旅立ぬ。

猶夜の余波、心すゝまず。馬かりて桑折の駅に出る。遥なる行末をかゝ えて、斯る病覚束なしといへど、羇旅辺土の行脚、捨身無常の観念、道路にしなん、是天の命なりと、気力聊とり直し、路縦横に踏で伊達の大木戸をこす。」


そこで芭蕉さんは温泉に入り宿(宿といっても土間にむしろを引いたような農家に泊まったようですが)で寝ようとしました。

夜が深まって雷が鳴り、雨がしきりに降って、寝ている上から雨漏りはする、蚤や蚊も多くて眠るどころではありません。また、持病の発作がでて死ぬような苦しさも味わいさんざんだったようです。

翌日はつらい体のまま馬を借りて出発、まだまだ続く長い旅。旅の途中で死ぬことも覚悟したのか何か悟りを開いたような芭蕉さん。

気力を取り戻し伊達の大木戸を越してゆきます。



飯坂温泉
(福島市飯坂)
飯坂温泉駅前の芭蕉像
飯坂温泉は、宮城県の秋保温泉、鳴子温泉とともに奥州三名湯に数えられています。

摺上川の流れをはさんで高層の旅館など大小70軒以上の温泉宿が立ち並び東北随一の規模。泉質は単純アルカリ泉。


飯坂温泉駅前に立つ芭蕉像

飯坂温泉の裏通りには共同浴場が9軒あり、はしご湯を楽しみながら温泉郷の情緒に浸ることができます。

アクセス:JR福島駅から福島交通飯坂線飯坂温泉駅下車。
”飯坂温泉街”
摺上川沿いに立ち並ぶ温泉宿


鯖湖湯(福島市飯坂温泉)
2世紀には日本武尊が東征の時に立ち寄ったとされる古湯で芭蕉さんたちもここに入ったようです。明治22年に建築された旧鯖湖湯は日本最古の木造建築共同浴場でしたが、平成5年に改築(したの写真)。旧鯖湖湯を忠実に再現しています。

すぐ脇に無料の足湯もあります。
”飯坂温泉発祥の地石標” ”鯖湖湯共同浴場” ”鯖湖湯の足湯<”/TD>
飯坂温泉発祥の地の石標 共同浴場鯖湖湯 鯖湖湯足湯


飯坂片岡鶴太郎美術庭園
(福島市飯坂温泉)
”飯坂片岡鶴太郎美術庭園” 飯坂温泉の入り口に、タレントで芸術家の片岡鶴太郎さんの美術品を展示するアートガーデンがあります。

自然や魚を描いた日本画や水墨画、屏風(びょうぶ)絵、陶芸品など片岡さんの初期の作品を中心に約70点を展示しています。素朴で味のある作品ばかりで畳2畳以上のものもあります。

アクセス:JR福島駅→福島交通飯坂線
 飯坂片岡鶴太郎美術庭園入り口 花水坂駅前


伊達の大木戸(福島県伊達郡国見町)

”伊達の大木戸(防塁跡)” 文治5年(1189)に奥州藤原泰衡が、源頼朝軍を迎え撃つために築いた阿津賀志山防塁跡が阿津賀志山(現・厚樫山)の中腹から阿武隈川の方に3キロに渡って築かれています

写真では夏草で覆われてしまい見づらいかもしれませんが段になっているのがわかるでしょうか。

ところどころに今でも残っていて、奥州藤原氏軍の必死の攻防が見えるようです。

しかし多勢の鎌倉軍に残念ながら突破され奥州軍は敗れてしまいました。

畑の中に見え隠れする三重の防塁跡


越河の関所(宮城県白石市)

阿津賀志山防塁跡のすぐ先には伊達藩に入る関所の越河の関所跡があります。

上に東北縦貫道、下はJR東北線そして4号バイパスと交じり合う畑の斜面にポツンと看板だけが立っています。

”越河の関所跡”


下紐の石

”下紐の石” 用命天皇の皇紀玉世姫がこの石の上でお産の紐を解かれたという伝説がある歌枕の地です。

雨が石のくぼみに溜まると白濁してまるで乳のような色になるといわれています。

越河の関所の看板の向かいにありました。



義経の腰掛松(福島県伊達郡国見町)

義経が平泉に行く途中に腰掛けたという松ですが、修験者が蜂の巣をとり払おうとして誤って焼き枯らしてしまったらしく、現在の松は2代目だそうです。

以前はかなり枝ぶりだったようですが現在はかなり疲れてしまっています。
”義経の腰掛松”
朽ち倒れそうな義経の腰掛松
2代目の松の樹齢は200年位とのことですが、3代目になるのも近いかも?

祠の中には初代の松?の根元が保管されています。

チョッと離れた所には弁慶の硯石と呼ばれる石もありました。

”祠の中” ”弁慶の硯石”
祠の中の初代の待つの根元 中央がくり抜かれた弁慶の硯石


厚樫山(あつかしやま 福島県伊達郡国見町)
”厚樫山展望台から” この界隈は結構見るところがたくさんあります。

桑折界隈や藤田、貝田宿あたりは廻りきれてません。もう一度行ってこようと思います。

また、阿津樫山(
厚樫山)はハイキングコースにはなっていますが、街道歩きとセットして歩くには結構時間がかかりますよ。
厚樫山展望台より
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